【暮らしを整える法務】~手続きを超えて、暮らしを整える#12

手続きは目的ではなく、暮らしを整える道具。

今日は、司法書士として私が大切にしている視点を、お話しいたします。


先日10月18日(土)第77回東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)で、流山市立常盤松中学校が初優勝しました。

弊所も協賛という形でささやかながら背中を押せたこと、そして選手たちの走り・タスキの受け渡しに感動し、胸が熱くなりました。

私たちが掲載した広告には、こんな言葉を添えました。

『走りきる今日。整えておく明日。』

『想いはタスキに。手続きは私たちに。』

タスキは「想いのバトン」。走るのは選手ですが、そこには支えるご家族や地域の方々の力が必ずあります。

司法書士の仕事も、どこか似ています。

手続きを正確に進めることは、専門家としての土台です。

けれど、私のいちばんの喜びは「手続きそのもの」より、その先で“暮らしが整っていく”お手伝いができたときに生まれます。


あるご相続の相談で、忘れられない言葉をいただきました。

「亡くなった父も、良い先生に巡り合い、相談して良かったねと言ってくれていると思います」

その言葉に、私は胸が熱くなりました。

相続の仕事は、今を生きるご家族だけでなく、亡くなられた方にも

「安心してもらえる形」に近づけること―

その想いに寄り添うことが、何より大切だと改めて感じたからです。

私たち司法書士の仕事は、単に「書類を整える」ことではありません。

ご家族の思い出をどう次世代へつなぐか、

残された方のこれからの暮らしをどう支えるか。

手続きは目的ではなく、暮らしを整えるための道具。

私はそう考え、一つひとつの案件に向き合っています。

子育て世代もご高齢の方も多いこの地域では、相続や遺言、生前対策、後見などのご相談を多くいただきます。

私自身は、こうした個別のご相談の根っこには「これからの暮らしをどう整えるか」という視点がある——そう受け止めながら向き合っています。

・高齢の親のために、後見制度を検討したい。

・不動産名義や権利関係をきちんとしたい。

・子どもに迷惑をかけないよう、今のうちに遺言を準備しておきたい。

相続の相談も、遺言など生前準備の相談も——

本質は「これからの暮らしをどう整えるか」を一緒に考えることです。

どれも“手続きの話”でありながら、本質は“ご家族の安心”や“明日への準備”の話です。

私は、お客様のご相談に耳を傾けながら、

「この方の明日が少し楽になる形はどれか」

「この家族が笑顔で過ごせる選択はどれか」

と問い続け、最適な道筋を一緒に選び取っていきます。

もちろん、正確さや丁寧さは欠かせません。

同時に、そこに“人の想い”と“生活の温度”を置き忘れないこと。

手続きを超えて、その人の暮らしを良くすること。

流山でその役目を静かに果たしていければと思います。

その姿勢を大切に、ひとつひとつ丁寧に向き合っていきます。

「ご相続」の手続きを通して、家族が一歩前へ進む。

「遺言」を通して、不安が安心に変わる。

「会社設立」を通して、挑戦が形になる。

その一つひとつの瞬間に立ち会えること——
それが、私にとってこの仕事のいちばんの喜びです。


ご相談は「どんなことでも」お気軽に。

“話してよかった”と思っていただける時間を、心を込めてお届けします。